IPOの売出株数とは?
IPOの売出株数とは、上場前から株を持っている既存株主が、IPO時に投資家へ売り出す株数のことです。
一方で公募株数は、会社が新しく株式を発行して投資家に販売する株数を指します。
どちらもIPOで市場に出てくる株数ですが、意味は大きく違います。
売出株数が多いIPOは、既存株主の換金色が強く見られることがあるため、初心者も確認しておきたい項目です。
この記事でわかること
- 売出株数と公募株数の違い
- 売出株数が多いIPOで注意したい理由
- 売出比率の考え方
- 吸収金額やVCとの関係
- 初心者が申込前に確認したいポイント
結論:売出株数は「誰が売る株なのか」を見るための重要項目です
IPOで投資家に販売される株には、大きく分けて公募株と売出株があります。
公募株は会社が新しく発行する株、売出株は既存株主が保有している株です。
どちらが多いかを見ることで、IPO資金の性格や既存株主の売却姿勢を把握しやすくなります。
売出株数と公募株数の違い
売出株数と公募株数は、IPOでよく並んで表示されます。
似た言葉ですが、資金の流れと見方が異なります。
初心者は、まず次の4点を押さえておきましょう。
会社が新株を発行して投資家に販売します。
調達した資金は会社に入ります。
創業者、役員、VCなど既存株主が保有している株を投資家に売却します。
公募は会社の資金調達、売出は既存株主の売却代金という違いがあります。
売出株数が多いIPOは、既存株主の換金色が強くないかを確認します。
なぜ売出株数を見る必要があるのか
売出株数を見ると、IPOが「会社の成長資金を集める色合いが強いのか」「既存株主の売却色が強いのか」を考えやすくなります。
特に初心者は、売出株数が多い場合に、誰が売っているのかまで確認すると銘柄判断がしやすくなります。
公募株数を確認
会社がどれくらい新しく株を発行して資金調達するのかを見ます。
売出株数を確認
既存株主がどれくらい株を売る予定なのかを確認します。
売出人を確認
創業者、役員、VC、親会社など、誰が売っているのかを見ます。
ほかの材料と合わせる
吸収金額、業績、ロックアップ、地合いも含めて総合的に判断します。
売出株数が多いIPOで注意したいポイント
売出株数が多いIPOは、必ず公募割れするわけではありません。
ただし、既存株主が上場時に多くの株を売るため、投資家からは「換金色が強い」と見られることがあります。
前向きに見やすいケース
- 公募株数も一定程度ある
- 会社の成長資金としての調達目的が明確
- 売出後も創業者や経営陣が多く保有する
- VCに強いロックアップがかかっている
- 業績や成長性が強い
- 吸収金額が重すぎない
慎重に見たいケース
- 公募株数より売出株数がかなり多い
- 売出人にVCやファンドが多い
- 売出後にも売却可能な株が多く残る
- ロックアップが弱い、または1.5倍解除がある
- 吸収金額が大きく需給が重い
- 業績や成長性に不安がある
売出比率という見方も大切です
売出株数を見るときは、株数そのものだけでなく、全体に占める割合も確認しましょう。
公募株数と売出株数を比べると、そのIPOがどのような性格の案件なのか見えやすくなります。
新規発行による資金調達が中心です。
調達資金の使い道も確認しましょう。
売出人が誰か、上場後にも売却可能な株が残るかを確認します。
会社の資金調達と既存株主の売却が混ざっているため、バランスを見ます。
公募・売出とは別に表示される場合があり、吸収金額を見るときに含めて考えることがあります。
売出株数と吸収金額の関係
吸収金額は、IPOで市場から吸収する資金規模を見る指標です。
売出株数が多いと、投資家に販売される株数が増え、吸収金額も大きくなりやすくなります。
そのため、売出株数は需給を見るうえで重要です。
売出人も確認しましょう
売出株数が多い場合は、誰が売っているのかも大切です。
同じ売出でも、親会社が一部を売るのか、VCが大きく売るのか、創業者が多く売るのかで見方が変わります。
創業者が多く売る場合は、上場後もどれくらい保有するのか確認します。
VCが売出人の場合、売出後に残る株数やロックアップを確認しましょう。
親会社が売出す場合は、上場後の持分や親子上場の見方も確認します。
役員が売る場合でも、上場後の経営関与や保有継続の状況を見ます。
IPO初心者向け・売出株数チェックリスト
IPO銘柄を見るときは、売出株数だけでなく、公募株数、売出人、吸収金額、ロックアップをセットで確認すると判断しやすくなります。
初心者は次の項目を順番に見ておきましょう。
- 公募株数と売出株数の両方を確認した。
- 売出株数が公募株数よりかなり多くないか確認した。
- 売出人が誰かを確認した。
- VCやファンドの売出しが多くないか確認した。
- 売出後にもVC保有株が多く残るか確認した。
- ロックアップの期間と解除条件を確認した。
- 吸収金額が大きすぎないか確認した。
- 調達資金の使い道が前向きか確認した。
- 売出比率だけでなく業績や成長性も確認した。
- 公募割れリスクが高い特徴と重なっていないか確認した。
実際のIPO銘柄で公募株数・売出株数を確認しましょう
売出株数の見方を理解したら、実際のIPO銘柄ページで公募株数、売出株数、OA、吸収金額を確認してみましょう。
数字だけで判断せず、売出人やロックアップ、IPO評価も合わせて見るのがおすすめです。
IPO SEARCH
IPO銘柄を探す
市場・評価・主幹事・想定利益などから、気になるIPOを絞り込めます。
よくある質問
IPOの売出株数とは何ですか?
IPOの売出株数とは、上場前から株を持っている既存株主が、IPO時に投資家へ売り出す株数のことです。
公募株数とは何ですか?
公募株数とは、会社が新しく株式を発行して投資家に販売する株数です。
調達した資金は会社に入り、事業資金などに使われます。
売出株数が多いIPOは避けた方がよいですか?
必ず避ける必要はありません。
ただし、既存株主の換金色が強く見られる場合があるため、売出人、ロックアップ、吸収金額、業績を確認しましょう。
売出株数が多いと公募割れしやすいですか?
売出株数が多いだけで公募割れが決まるわけではありません。
ただし、吸収金額が大きく、人気や成長性が弱い場合は需給面で慎重に見たいです。
公募株数が多い方が良いIPOですか?
公募株数が多いと会社の資金調達色は強くなりますが、それだけで良いIPOとは言えません。
調達資金の使い道、業績、公開規模も確認しましょう。
売出人はどこで確認できますか?
IPOの目論見書や銘柄詳細ページの「売出人」「株主の状況」「大株主」などで確認できます。
VCやファンドが多い場合はロックアップも見ましょう。
売出株数は、吸収金額・VC・ロックアップとセットで確認しましょう
売出株数は、IPOの需給や既存株主の売却姿勢を見るための重要な項目です。
銘柄判断では、公募株数との違いを理解したうえで、吸収金額やVC、ロックアップも確認しましょう。
